★書籍データ★
タイトル:人体最強の臓器 皮膚のふしぎ 最新科学でわかった万能性
作者:椛島健治
出版社:講談社(ブルーバックス)
読了日:2023.?
あらすじはこちら。
皮膚はさまざまな能力を併せ持った「スーパー臓器」です。有害な化学物質や病原体の侵入を防ぐ物理的バリアであるともに、人体最大の免疫器官であり、無数のセンサーが埋め込まれた感覚器官です。
講談社BOOK倶楽部ホームページより
皮膚組織の分子レベルでの解明が進んだことで、これまでからだを覆う「薄皮」のように思われてきた皮膚には、生命活動にかかわるさまざまな精緻なしくみが備わっていることがわかってきました。21世紀に入ってからの皮膚医学の進展は目覚ましく、毎年のように教科書を書き換えるような発見が相次いでいます。本書は、人体最強の臓器と呼ばれる皮膚の謎に、最新の科学的知見を元に迫ります。
★感想★
最近気になっていたブルーバックスシリーズより。
こちらの書籍を手に取った理由は、私自身、幼少期よりアトピー性皮膚炎があること、
また数年前に発症した自己免疫疾患で皮膚症状に悩まされていた経緯もあり、
自分の身体に何が起きているかを知りたかったからです。
本著は皮膚疾患に対しての治療方法などがメインで書かれているわけではなく、
人間の体内でどのような反応が起きているのかを科学的に説明してくれているため
客観的に自分(人間)の身体を観察している気持ちになりました。
本著を読むと、大抵の人は皮膚に対するイメージが変わるのではないでしょうか。
私自身、タイトルにもあるように皮膚は「臓器」のひとつであること、
また外界と接する皮膚は様々な有害物質に常にさらされており、
こうした有害物質の侵入を防ぐ障壁であるとともに
万が一、侵入を許した場合は速やかに排除するための強力な免疫機構を発動するという点だけでも、
こんなに皮膚に悩まされ、スキンケアにも気を付けてきたはずなのに
皮膚の仕組みや機能については何も知らなかったんだなあと痛感しました。
と、同時に日々こんなに複雑で色々な生理反応が皮膚上だけでも起きていて
生命活動を維持しているんだなあと、人体の神秘を感じるとともに感謝の気持ちも湧いてきました。
もちろん皮膚科などでの治療方針は専門の先生と相談の上進めていくのが一番だと思いますが
自分の身体で何が起きているかを知ることは、とても重要な知識になると思うので、
同じように皮膚症状に悩まされている方はぜひ一読おすすめします!
なお、作者の椛島先生は皮膚科医として、皮膚医学の基礎研究に従事されており
実際に2020年にはアトピー性皮膚炎に対する新薬の開発にも携われています。
(この薬を私が実際に処方されていたことも、本著に興味をもった理由のひとつです)
こうして日々研究に身をささげ、病気に立ち向かう皆さんには本当に尊敬と感謝しかありません。
いつか医学の発展でアトピーや皮膚疾患に悩む人々がいなくなるよう願うとともに
自分自身、生活を見直し皮膚を大事にしていこうと気持ちを改めるのでした。
余談ですが、、書店でブルーバックスの棚を見ていると本当に面白そうなタイトルばかりで
気づくと20-30分くらい吟味してしまいます。。
宇宙や地球環境など科学系のタイトルはもちろん、睡眠や食についてなど
生活に直結するテーマも惹かれてしまいますよね、、
近所の図書館にもブルーバックスシリーズがいくつか置いてあるのを発見したので
もっといろいろと読み漁ってみたいなと思います★
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