★書籍データ★
タイトル:比べず、とらわれず、生きる
作者:枡野俊明
出版社:PHP文庫
読了日:2023.?
禅の世界においては、「過去」も「未来」も存在しません。あるのは「今」という一瞬だけです。
PHP研究所HPより
過ぎ去った過去に心をあそばせることなく、未だ来てもいない未来に心を奪われることなく、ただ「今」という一瞬を丁寧に生きる、それが「命を大事にする」ということです。
心がざわざわして落ち着かない。そう感じて過ごしているなら、生活の中に、禅の考え方を取り入れてみてください。「日日是好日」「一期一会」……本書で紹介する考え方や暮らし方、振る舞い方といった毎日の習慣を実践することで、心が静まってくるのを感じられるはずです。
本作の著者である桝野俊明さんは、曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授という経歴の持ち主。
そもそも禅とは何だろう?と思って調べてみたところ、仏教用語として「心が動揺することのなくなった状態」を意味するそうです。(wikipedia調べ)
本著では、昔から受け継がれてきた禅の言葉を、著者が嚙み砕いて、現代を生きる私たちにわかりやすく禅の心を教えてくれます。
ここで私の心に響いた禅語をひとつ。
無縄自縛(むじょうじばく)
ありもしない縄で自分自身を縛りつけてしまうことを指す禅語で、
世間の常識や当たり前といわれていること、こうあらねばならないという思い込みによって
自ら自分自身を縛り付けているといった意味のようです。
本著では「人間の心は本来自由で、人生に王道など存在しない。自分にとっての幸福は何か、
ふとした瞬間に自問自答をすることで少しずつ心の縄をほどくことができる」
といった言葉で表現されています。
多様性が叫ばれつつも、まだまだ生きづらさを感じている人は多いなと思います。
そんな時にふっと心を軽くする言葉が、本作にはたくさん詰め込まれています。
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